孤独死世代を乗り越える(?)
中央営業所の安田です。
私事ですが、今日が私の誕生日で、57歳になりました。
当世風の言い回しだと「アラ還」ということで、60歳前後にカテゴライズされます。
同世代の友人知人は大抵子育てを終え、第二の人生に入っていることが多いです。
そして、熟年離婚してしまった人も珍しくなく、彼らとの会話でよくきくフレーズが「気楽でいいけど、きっと孤独死するんだろうなって思うよ」というようなものです。
実際、50代60代は今までの人生のツケが一気に襲ってくる年代です。
人生100年時代と言いますが、それは50代60代の逆襲を乗り越えることができたら・・・という前提があるのだと思います。
そして、50代60代の男性の一人暮らしは、女性の何倍も死亡リスクが高いと言われています。
ちょっと古いですが、日本少額短期保険協会が2021年に発表した「第6回孤独死現状レポート」によると、孤独死者の50%が50代と60代なのだそうです。
更に言い添えますと、20代から50代までの、所謂現役世代が40%を占めています。
これに60代も加えると全体の70%になり、70代以降は30%というわけです。
これを見ると、孤独死とは決して高齢者だけの問題ではなく、一人で暮らしていれば誰にでも起こり得るのだということが分かります。
ちなみに孤独死者の年齢は全国平均で59.5歳だそうです。
今まで何度か言及してきましたが、孤独死自体はある程度仕方のないことです。
一人で暮らしている人が多い以上、突然死のリスクは避けられないからです。
問題は、亡くなってから長期間気付いて貰えないケースということです。
大抵の場合、私共が脱臭工事を引き受けさせて頂くのは、亡くなってから二か月程度経過して発覚というケースが多いです。
何故二か月が多いかというと、恐らく物凄まじい腐敗臭が発生することで、近隣の居住者にも影響、被害が及ぶことになり、そこまで至る期間が平均的に二か月程度だからではないかと思います。苦情が寄せられて管理会社の方が、もしくは警察が突入して発覚ということになるわけです。
ちなみに、同データの「第一発見者の構成」ですが、58.6%が身内や友人知人という近親者で、あとは職務上の関係者、すなわち不動産管理会社、福祉関係者、警察官等です。
元警察官の友人が、現役時代最も辛かったのが孤独死現場での検分だったと言っていました。その経験を活かして一緒に働こうよと誘ってみましたが、二度と御免だと言っておりました。
管理会社の方が発見するというのもよくきくケースで、全体の15%だそうです。
不動産管理会社に勤務する以上、ある程度覚悟しなければならないことなのかもしれませんが、異臭騒動になっているケースでは最初から警察に依頼することをお勧めします。
責任感と勢いで突入した結果、生涯苦しむトラウマを抱えかねませんから・・・
最後に、孤独死者の男女比ですが、女性は約18%で、圧倒的に男性が多いのです。
女性の方が社会性があり、誰かしらと繋がりを持っているということも大きいと思いますが、もう一つの要因・・・
我々以降の世代は、結婚とは「身の回りの世話をしてくれる女性と一緒になることだ」という認識がありました。
長年世話をして貰っていると、一人で生きていくことが困難になります。
生涯添い遂げてくれる人がいてくれれば幸いですが、熟年離婚等で一人になってしまった場合は大抵大変なことになってしまいます。
男女平等でフェアな社会になりつつあり、女性の自立、社会的進出が目覚ましい現代ですが、我々男性も「家庭的自立」を目指していくことも、生きていく上で大切なのではないかと考えさせられました。
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