孤独死現場に大量発生!
中央営業所の安田です。
孤独死現場でのエピソード・・・というと、なんだかおどろおどろしいような怖い話がイメージされることと思います。あるいはなにかオカルトな方面のこととか・・・。
事故現場清掃士は見た! 的なお話、YouTubeを中心に披露している人も多いとききます。
どうあれ、一般の方が孤独死という社会問題に関心を持つキッカケになるなら、それもいいのではないかと思います。
ただ、私自身はそのようなアプローチは好きではないので、今後もするつもりはないです。
・・・が、今回はちょっとそれっぽい系統の話をしてみたいと思います。
それは「ハエ」です。
たくさんの孤独死現場を経験してきて、必ずと言っていいほど出会う昆虫です。
コバエとイエバエとキンバエとニクバエの四種類を主に見かけます。
中でも最大なのがニクバエです。
コバエとイエバエとキンバエは、日常的によく見かけるのですが、ニクバエはそんなには見かけないものです。
しかし、孤独死現場では恐ろしい数で大量発生します。
体調は10~15ミリ程度ですが、栄養状態がいいと20ミリ近いものもいます。
そして、クマンバチのよう威勢がいいのです。
ニクバエの身体はグレーに黒いシマシマが特徴ですが、パッと見は黒く見えます。
大量発生している部屋に入ると、何匹かは攻撃するようにこちらに向かってきて、思わず悲鳴をあげそうになることもあります。
例えば、マンションやアパートの共有部分に頻繁にこのニクバエを見かけたら、きっとどこかの部屋で孤独死して時間の経ったご遺体があるのかもしれないと疑ってもいいと思います。
あるいは、外側から見て、窓にこの大きなハエの多数の発生が確認できたら、ほぼ間違いないと言ってもいいでしょう。
そのような指標とされる存在でもあります。
ニクバエは飛行能力が高く、時にハチのような勢いでこちらに向かってきます。
とはいえ、実際に人間を襲ったり、噛みついたりするわけではないです。
威嚇なのか、「エサだ!」と思うのか、どういう理由なのかわかりませんが、毎回焦ります(笑
ニクバエは卵胎生と言って、メスが卵を産むのではなく、そのまま幼虫を出産します。これにより、産まれた幼虫はすぐに腐敗物に入り込み、効率よく成長します。
幼虫は腐敗物を食べながら成長し、約1~2週間で蛹になります。そして蛹も約1~2週間で羽化し、成虫になります。成虫になってからは大体2~3週間生きます。
豊富な栄養源があれば、恐ろしい程の早いサイクルで大発生することになるわけです。
現在取り掛かっている現場が、私自身の経験としては過去最高の大量発生現場でした。
ご遺体痕を完全に取り除き、残置物も全て撤去しましたが、部屋の隅々に大量の蛹が確認できました。
極力取り除きましたけど、まだまだ届かない場所、隙間の奥の方に多数残っているようで、現場に行くたびに新たに羽化した10匹程度がブンブン飛んでいます。
蛹には殺虫剤は効かないので、取り除く他ないんですよね。
その蛹の数たるや絶望的で、「これは我々の手に負えるレベルではない」と判断しました。
害虫駆除業者さんの出番でしょう! と。
しかし・・・
子供の頃から昆虫が大好きで、今も百匹近いクワガタムシを飼育しているという私から、科学的な仮説を立てさせて頂きます。
現在、壁の隙間に何百というサナギが転がっていると思いますし、そのうちの何匹かが毎日羽化して成虫になっています。
そして、室内をブンブン飛び交い、数時間から数日で交尾を始め、メスはウジを出産します。
しかし・・・現在はウジの栄養源 (すなわちご遺体の痕の腐敗液等) が一切無い状態なので、ウジは成長できない筈なのです。
そんなわけで、現在ある蛹が順次羽化して成虫になっても、新たな世代に繋がらない筈なので、既に半減期を迎えていて、残置物を全て撤去した日から起算して、二週間程度で絶滅するのではないかと考えています。
それが正しければ、7月の第二週にはニクバエはいなくなっている筈なのです。
そして、そうであれば、害虫駆除業者さんに高い駆除料金を支払う必要もなくなるわけです。
さて、この仮説が正しいか否か、また後日報告したいと思います。
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