真夏の孤独死現場から・・・
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    中央営業所の安田です。

    私は脱臭の仕事を生業としておりまして、主にアパート・マンションの退去後の異臭の解決に日々勤しんでおります。
    ペット臭やタバコ臭は勿論ですが、最も多く対応しておりますのは孤独死現場になります。

    孤独死現場の清掃及び除菌脱臭を「特殊清掃」と表現されていて、最近ではかなり広く認知されてきている実感があります。
    しかし、日々実際に作業している私の立場からすると、「特殊清掃」という言葉には違和感があります。

    確かに清掃もします。
    ご遺体の痕を洗剤で洗浄しますし、精神的な葛藤を乗り越えれば案外容易に綺麗になるものです。
    清掃・洗浄という意味では、ご遺体の痕は特別に難易度の高いものではないと実感しています。

    しかし・・・問題はニオイなわけですね。
    どんなに洗浄・清掃して見た目を綺麗にしたところで臭気は解決しません。

    実際、亡くなってから時間の経った孤独死現場の除菌脱臭をお任せ頂いた場合、大抵10日から二週間程度の日数を頂きます。
    そして、その日数の殆どを脱臭に費やしています。

    ご遺体痕は床下まで臭気物質が浸潤しているものですので、殆どの場合、床材や下地部分まで切除することになります。

    そして、壁紙や畳等にもしっかりと臭気が染み込んでいますので、大抵の場合、壁紙は全て剥がしますし、畳も撤去します。
    そして何日かかけて脱臭作業を繰り返し、殆ど気にならない段階までなれたら、内装工事をして原状回復という流れになります。

    これが「清掃」でしょうか? 

    せっかく浸透した名称に異を唱えたところで仕方ないのですが、「清掃ではなく脱臭だよね」と思うわけです。

    さて、いよいよ真夏がやって参りました。
    夏は孤独死発覚の季節とも言われています。
    その理由は幾つかあり、

    ■分解速度の増加
    高温になると微生物やバクテリアの活動が促進します。これにより、ご遺体の分解がより速く進み、異臭の原因となるガス(例えば、アンモニア、硫化水素、カダベリン、プトレシンなど)がより多く発生します。

    ■揮発性化合物の増加
    高温によって、ご遺体やその周辺から揮発性の化合物が多く発生しやすくなります。これらの化合物は空気中に放出されやすくなり、臭気が強くなります。

    ■気流と拡散
    高温の空気は膨張しやすく、異臭がより広範囲に拡散することになります。

    ■湿度の影響
    夏季など気温が高く湿度も高い場合、湿度が異臭の強さを増すことがあります。湿度が高いと、空気中の水分が臭気成分を保持しやすくなり、異臭が長時間に渡って感じられるようになります。

    以上の複合要素によって、真夏はより一層臭気が拡散されやすいというわけです。

    北海道の建物は気密性が高く、容易には臭気も漏れないため、他の温暖な地域より発見が遅れることも多いのではないかと個人的に考えております。

    また、我々脱臭業者が作業をするにも辛い季節です。
    特に初動で完全防護の時、現場で作業している我々も命の危険を感じることがあります。
    どんなに暑くても、周辺への臭気漏洩を懸念して、窓やドアを閉めたままでの作業になるからです。

    工事を始める際、気密性が高かった現場のドアを開けて、・・・まさにパンドラの箱を開けたように、封じ込まれていた臭気が周辺に漂うことになります。
    その現場から出入りする際も、どうしてもその臭気を外に運んでしまいます。
    また、ある程度乾燥していた室内に除菌脱臭の薬剤を撒くことにより、真夏はそれがより揮発して、却って当初より臭気が強まることもあります。

    作業している我々も辛いですが、周辺住民の皆さんにもご迷惑をかげてしまうことなり、いつも申し訳なく思っています。
    なるべく軽減するよう、努力はしているのですが、限界があります。

    作業が始まって、室内の臭気が周辺に及ぶ状態というのは数日のことです。
    一日も早く解決すべく、我々作業員も頑張っておりますので、どうか温かく見守って頂けますとと幸いです。

     - 作業事例

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